暑い季節になると、学生時代の実習の事を思い出します。
何せよ、初めての特養実習だったということもあり、あの頃の特養のイメージは強烈に残っています。
初めての特養実習のイメージは・・・・・
・くさい。 (特に夏は、よく臭う)
・職員の入所者の方に対する接遇悪すぎ。
というイメージでしたね。
理想しか勉強していない学生にはインパクト大でした。
(というよりも、ゴング開始と同時にKOされる寸前)
そして、その実習の中でも特に印象に残っているエピソードがあります。 ↓↓↓
【実習3日目】
入所者のKさんが何か言葉にならないような声で、学生の私に訴えています。
Kさん 「おしゅっ・・おしゅっこ・・」
私 「ん?・・ トイレですか・・??」
Kさん 「おしゅっ・・・でっでしゅ・・」
私 「おしっこですね。少し待ってくださ・・・呼んできます。」
焦った私は、近くの職員さんに、
「Kさんがトイレに行きたいと、言われてます。お願いします。」
職員 「あっKさんね。。オムツしてるから大丈夫。後で交換するから・・・いつもなのよ。
私 「・・・・・・・・・・・・・はい。・・・・・・」
(その職員と同類となりました。あの頃は弱かったなー)
その後、罪悪感からKさんの居室には行けず、実習担当の先生に泣きついたのを思い出します。
(そんな僕に先生は、今は我慢しなさい。そして、今の気持ちを・・ナンチャラカンチャラ、と言ってました。)
その当時(介護保険制度が始まった頃)、そのような対応する職員(お局さん)は、各施設に数人はいたみたいで、他の実習先にいった学生とも実習先非難を一緒にしていたような気がします。(笑) (もちろん、勉強になる職員の方も沢山いましたよ。)
そして、 この(初実習)施設では働かない!!と固く心に決めたことを思い出します。
そして、時代は進み。
おむつゼロ、胃ろうゼロ、骨折ゼロ、拘束ゼロ、褥瘡ゼロ。
5つのゼロを目標にする時代に突入しています。
これはこれで素晴らしい目標なのでしょうが、個人的には何となく違和感を感じてしまいます。
(介護職の得意な?、相手の立場になって考えてみると)
オムツの中で排泄するよりも、トイレで排泄する方が気持ちいに決まっています。
感染症や衛生面を考えても、やはりトイレでの排泄の方が望ましいと考えるでしょう。
しかし、自分が歳を重ね排泄への支援が必要になった時、本当にトイレでの排泄を望むかというと、今の自分にはわかりません。
ひょっとすると、本気で拒否するかもしれません・・・。
トイレに誘導される度に、痛い思い・怖い思い・嫌な思いをさせられるならオムツの中での排泄の方を選択するかもしれません。
(何より、自分の排泄物をみられるなんて・・(///∇///)
つまり、
おむつゼロという目標 > 相手の気持ち
このような相手の気持ちより、目標を優先するようなケアでは、ダメダメです。
むしろ逆効果になるということです。
どのような目的の為の目標であるか?という理解と正しい取り組みが行える環境でなければ挑戦する資格はないと思います。(環境作りはリーダーの義務ですよ)
5つのゼロに挑戦する前の心構えとして
(ゼロへの挑戦 = 入所者にとって良い事) ⇒ と、勝手に決めつけるなよ!!
という視点が大前提。
相手の気持ちを考えず行うケアは、虐待になる可能性すらありますからね。
今、正しいと思い込んでいるケアはないだろうか?
と自問自答する機会が大切です。
(あの時の実習施設の名前は・・・ 確か、苅田町の・・・ あっ!!(-“-)・・・・・・(-_-;) 今は違いますよ・・・(^_^;))